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「鎮山親水」に思いを馳せて(令和4年10月1日)

内山村長

未曾有の大災害から2年が過ぎました。本来なら災害復旧工事もほぼ終わり、村民の方々の暮らしも日常を取り戻していてもいいはずですが、未だ復旧工事は公共土木ベースで2割程度しか終わっておらず、仮設住宅で生活されている方々が元の生活に戻られるには、今後1年はかかりそうです。先ずはインフラ避難(工事が終わらないと帰れない)による仮設入居の解消のための復旧工事を急がねばなりません。


 私たちは、これまで安全で安心な暮らしのために叡智を絞ってその対策を進めてきました。治山や砂防工事、護岸や河川、道路工事により安全で便利な村民生活を提供してきました。ただ、便利を求め続けた引き換えに「地球温暖化」を一因とする異常気象を受け入れざるを得なければならなくなりました。今や線状降水帯による豪雨は行政の対策(想定)を遥かに超えた雨を降らせ自然の猛威として襲ってきます。治山治水の対策はもちろん必要ですが、同時に行政や専門家による治山治水の対策だけでは命を守ることができず、住民の皆さん方自らが我が身の危険を察知するために自然をもっと知る必要性を感じます。


「鎮山親水」の理念は自然との向き合い方を考え行動していくことです。森及び水が持つ豊かな公益的機能を理解し、人と自然が調和した環境づくりに取り組むことが必要になってきていると思います。


 本村においても今後更に、山江未来塾100人委員会に代表される村民主役の村づくり活動に対する支援を強めながら、新たなコミュニティ形成のための人材育成と交流の機会を積極的に設けることにより、災害に強い復興村づくりを推し進めたいと思います。そしてこの復興ポータルサイトが色んな方々との交流を深める役割を担い、復興地域づくり活動への実践へとつながることに思いを馳せ挨拶といたします。


皆様よろしくお願いします。




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